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峠三吉 にんげんをかえせ

あれから多くの年月がたちました。
年月はひとの悲しみを癒やし、
ときには忘れさせてくれます。
しかし、
このかなしみと、
このさけびは、
ぜったいに、
風化させてはいけないと思います。

にんげんをかえせ

              峠 三吉

ちちをかえせ ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ

わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ

峠三吉『世界原爆詩集』 角川書店

【 にんげんのよのあるかぎり 】

小学生のとき、修学旅行の行先は長崎でした。
原爆の像の近くにある池に刻まれた、
「みずをください」という言葉に、
強烈な印象を受けたことを今でもはっきり覚えています。

「原爆の詩人」と呼ばれる峠三吉は、
自らが「被爆者」です。
原爆の痛みを知り、その惨状を目に焼き付けた作者です。

自分の家族を
友人達を、
一瞬のうちに失った原爆への憎しみ、
そして、それが人間の行為に他ならないという
悲しみ。
怒り。

〈わたし〉と
〈わたしにつながる〉すべてを失ったことへの、
おののきの心。

このさけびは、
静かに
深く
強く
読み手の胸に刻まれます。

長崎や広島を訪れる子どもたちが、
この詩をはじめとして、
平和への願いをこめたさまざまな詩を
爆心に近い場所で朗読しています。
おそらく、
それぞれの教室でこの修学旅行の意味を学習し、
何日も何日も練習を重ねたのだと想像できます。

詩を短いセンテンスに分け、
ひとりひとりが、
あらん限りの声をふりしぼって叫んでいく姿を
わたしも目にした経験があります。
「鳥肌が立つ」と、よく言いますが、
まさにそうでした。

鹿児島弁では、
死ぬほど・・・ということを
「けしんかぎい・・・」といいます。
叫ぶことを
「おらぶ」といいます
あのときの、あのひとびとの世界を共有するかのように・・・。
ヒロシマで、
ナガサキで、
「けしんかぎい おらぶ」
朗読の凄さを、今も思い出しています。

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テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

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かごしまふるさとカルタ 「お」

かごしまふるさとカルタ (南方新社)
         林 竜一郎

おがわの2
画像クリックで拡大

  「お」

冷涼の
清水の帳(とばり)
雄川の滝

【別天地と呼びたい】
 
雄川は、
大隅半島南部の肝属山地に源流をもち、
石畳と渓流釣りの花瀬公園を経由して
「ドラゴンボート」の根占港に注ぎます。
その中流域に、
高さ四六m・幅六〇mの「雄川の滝」があります。
「三国名勝図会」(江戸時代編纂)に
取り上げられたみごとな滝です。

案内に沿って進むと、
まず雄川発電所に着きます。
飾りっ気のない白い建物と、
やや仰々しく思える発電施設が並んで立っています。
滝の崖の周りで取水し、
太いパイプを流れ落ちてタービンを回し発電する仕組みで、
小規模ながらも貴重な電力資源です。

滝の入り口はおよそ二km先。
さらに入り口から渓流沿いの
整備された遊歩道を歩くこと一〇分、
やっと「雄川の滝」に出会えました。

岩から染み出る清冽な水が
無数の線となって碧い淵に落ちていき、
まるで帳(とばり・カーテン)のよう、
息をのむ神秘的な美しさです。

おがわの1
雄川の滝、夏

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かごしまふるさとカルタ 「え」

かごしまふるさとカルタ(南方新社)
        林竜一郎
  「え」

アメリカち
咲かちヤリクヌ
永良部ユリ

【世界ビューティフル遺産】

えらぶゆり2
(卒業式に飾られました)

沖永良部島は、
高低差が少ない平坦な隆起サンゴ礁の島です。
基幹産業は砂糖の原料になるサトウキビと
温暖な気候を生かした花卉栽培です。
永良部ユリ・フリージア・グラジオラスが
盛んに作られています。

永良部ユリ=テッポウユリは、
純白の美しい花として世界的な人気を博し、
明治時代からその球根が盛んにアメリカに輸出されました。
郷土音楽の碩学、
久保けんお氏(故人)によると
「永良部百合の花」の歌詞は、
昭和七年の百合共進会の席で
村長さんが即興で歌ったものが原型だそうです。

沖永良部島には、美しい鍾乳洞もあります。
「暗川」(くらごう、地下水脈)の流れが作る
全長約二kmの「昇竜洞」は、
キラキラと光を乱反射し
宝石か芸術品かと見まごうばかりです。
まさに世界に誇れる宝です。
そして「水鏡洞」のニュース。
全長10km超、
国内最大級の鍾乳洞が発見されました。
公開はまだですが、
適切な配慮の元で
その全容を見せてくれることを期待します。

えらぶゆり1-1
(白銀に煌めく、昇竜洞) クリック!

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かごしまふるさとカルタ 「う」

かごしまふるさとカルタ (南方新社)
        林竜一郎
 
うちのうら2-2
大隅半島の港町「内之浦」 画像をクリックしてください

 「う」

はやぶさの
夢を宇宙に
内之浦

身震いするほどの感動
大隅半島の南東に
内之浦という小さな入り江があります。
一九五〇年代、
亡き糸川博士が、
宇宙開発を担う基地にとこの地を選んだそうです。
奇跡の帰還を果たした、
あの「はやぶさ」も
この基地から宇宙へ旅立ちました。

二〇一三年夏、
新型の固形燃料ロケット「イプシロン」の打ち上げが、
大きな話題になりました。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した、
全長二五m・三段式・重さ九〇tの、
でっかいロケットが、
ゴゴゴゴー(ぶごうごろごー)
ゴゴー(ずんごうごー)
ゴゴゴゴーッ(どごうごろごうごごろー)
という、
ものすご~い音で、
ものすご~い光を放って、
遥か宇宙に飛んでいったの~で~す。
この身震いするような感動に出会うため、
山間の人口一万人の小さな町に、
三倍以上のファンが全国から訪れたとか――。
それもそのはず。
人生に一度は
「どけんしてでん(なんとしてでも)」見ておくべき
「人類のロマン」ですからね。

鹿児島は、
内之浦と種子島にロケット発射基地があり、
今後も打ち上げの計画があります。
おじゃったもんせ(おいでください)。

発射基地は、中に入って見学できます。
うちのうら1-1
画像クリック!

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かごしまふるさとカルタ 「い」

「かごしまふるさとかるた」南方新社
            林竜一郎 著

いずみへこ1_q
野間之関 跡


「い」

野間の関
固く守った
出水兵児

【出水の武家屋敷群】

鹿児島の中世からの歴史は、
幕府に対する抵抗の歴史だとも言えるでしょう。
改易や取りつぶしにならないために
幕府への恭順を装わなければなりません。
それには密貿易や偽金鋳造など
藩の重要な秘密を守り続ける必要がありました。
わずかな隙も見せられません、
今も昔も情報戦争です。     

そのため
交通の要所にある「関所」の役割は
たいへん大きいものでした。
薩摩三街道のひとつ「出水筋」で
きびしい取り締まりを行ったのが「野間之関」です。 

出水の武家屋敷群は
当時の趣きを残す観光名所です。
のんびりと牛車で散策もできます。
けれど「人は城なり」
この美しくのどかな景観の屋敷群は、
城郭こそ持たないものの
戦闘能力ではひとつの城に匹敵する力を持つ
と言われる薩摩藩独特の「外城」の姿です。

肥後との国境「野間之関」を
堅く守った出水の郷の武士達は、
勇猛果敢な「出水兵児(いずみへこ)」と、
尊敬の気持ちをこめて呼ばれています。
         
いずみへこ2

出水の武家屋敷

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ジャンル : 小説・文学

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